上河内村中里-宇都宮市上横倉町 國道二九三號ノ前身ニ當ル道 【最終囘】

2673年 9月 24日 10月 7日 探訪

	【其八】からの續きであります。 　【現在地】 　歩道部分と住宅の境界が波打つてゐるのは昔乍と云ふ事だらうと思ひます。 　多分でありますが、結構青地で殘つてゐる部分も在るのでは無いでせうか。
	少し先、舊線形は先づは直線的に田川の渡河地點へ向て下り始めます。
	現道は飽迄もなだらかな勾配、線形を描く樣に成つてゐるのに對して、舊線形は飽迄も餘り地形に逆らは無い樣な線形でありますね。 　と云ふか、見通しの惡い線形であります。
	結構下りますし狹いであります。 　當時物の舖裝が良い感じでありますが。
	此處で現道に因り寸斷されて仕舞ひます。 　丁度道の眞中に草が生えてゐる邊で舖裝の切目が在りますので、其處が寸斷された場所だらうと思はれます。
	して、反對側へ遣つて來ました。 　手前迄と此處の曲線は勾配の緩和と共に、河川改修前の田川に對して直交する樣に線形を整へてゐたのでは無いでせうか。
	でも、不取敢此處で合流と云ふか、線形としましては寸斷され、今囘の探訪は此處で終了であります。
	歩道部分に若干の舖裝部分で名殘が御坐いますが、もう道だつたと云ふ感じでは無く成つて居ります。
	して、田川を渡つて徳次郎交叉點へ向ひ、國道一一九號、通稱日光街道と交叉致します。 　其でまあ、今囘は昭和廿二年の航空冩眞に則つて辿つて來た譯でありますが、田川を渡河後の其以前、多分昭和九年の改修に伴つた道筋と、 其以前の道筋が違ふと云ふのを知りませんでしたので、そちらは機會を改て探訪し度いと思つて居ります。 　併し上河内村中里から宇都宮市上横倉町迄、隨分と大掛りに改修されてゐる物であります。 又、此だけの改良をしたからこそ、栃木縣内の東西を結ぶ主要交通網の一端を擔ふ道路に成つてゐるのだなあと云つた處でせうか。 　以上、御附合有難う御坐いました。

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