上河内村中里-宇都宮市馬場通四 栃木縣道六三號線 通稱田原街道舊道 【其八】

2673年 11月 19日 探訪

	【其七】からの續きであります。 　【現在地】 　路肩の樣子が度々變化して居ります。 　因に此方、舊道側は昭和五十年代後半頃迄使用されてゐた樣子であります。
	田川の渡河地點であります。 但し、もう橋は無いのでありますけれどね。
	舊橋は河川に直交する樣に架けられて居りました。 　して、其渡河した先を見てゐるのでありますが、舊橋の痕跡は皆無であります。 　併し嗚呼、舊橋は間違ひ無く戰前物件だつたのでせうなあ。 何しろ、現道の物依り短かかつたにも關はらず、橋脚有の二徑間だつた樣でありますから。 　と云ひますか、何度か渡つてゐる筈でありますのに記憶に御坐いませんとは如何云ふ事なのでせう。
	【現在地】 　田川の渡河地點から約六百米、現在の栃木縣道六三號線、田原街道は此處を直進し、約二キロ先の競輪場通りとの交叉點迄で御終ひであります。 　でありますが、拙は舊道、舊線形を探訪してゐるのでありますから、昔乍の路線の通り、此處を右斜め前方、今で云ふ處の大曾通りを進みます。 　抑々競輪場通りだつて昭和卅年代に成つてから作られた新道でありますし、正直、地元の人間は此處から先に田原街道と云ふ印象を抱いてゐ無いと思ふのであります。 　何方かと云ふと、宇商通りと云つた方が馴染と云ふ感じでありますかね。
	複數車線が多い宇都宮市内に於て、此處は何方かと云ひますと裏通りと云ふ印象でせうか。 　但し、市内の喧騒を離れた閑靜な舊來からの市街地と云ふ印象でありますが、其實拔道として使はれてゐる事が多く、交通量は案外多いのが實状であります。 タワラハイウエイだけに。 多分。 　眞正面に見えるビルヂングの邊が競輪場通りとの交叉點であります。
	其手前に何か怪しい分岐が御坐います。
	其に比べて、此方は何か眞直過ぎる感じが致しますので、若かしますと、後年に成つてからの新道なのでせうか。
	ね。
	但し斯う云ふ具合に舊線形部分も在りますので、元々の線形とは違ひ、擴幅は行はれてゐる樣であります。
	左右均等に擴幅し無かつた樣に見えると云ふのも當時ならでは、と云ふ處でせうか。
	其でも意外と昔乍の佇ひを殘してゐると思ひます。 　【最終囘】に續く。

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