小山市白鳥 第一號橋

2682年 1月 4日 探訪

 此方は 【野木町友沼 友沼橋】 依り西北西に二キロ半強程の所、思川と巴波川の間を流れる與良川の思川西部土地改良區與良川第一排水機場から四百米程上流側に架る橋であります。

 最初は與良川第一排水機場と栃木縣道一七四號線舊道の橋の間に橋は無いと思ひ現地に赴たのでありますが、何か橋が架つてゐると分り、少し探して此方に辿着ました。

 兩岸の堤防の下からは道が續いては不居、360cc時代の輕自動車すら通れさうに無い幅員、且つぱつと見に可也古い橋だなとは思つたのでありますが、戰前物なのか戰後物なのか、 一體如何云ふ橋なのでせうか。

 と云ふ事で此方、左岸側から見て行き度いと思ひます。
 何か丸で佛具の樣な意匠の親柱でありますが、上部は綺麗な造形が成されて居ります。

 銘板に當る部分には何か刻まれてゐる樣であります。
 昭和七年二月竣功。

 おゝ、昭和一桁物件でありますか。

 多分與良川の改修と共に作られた橋でせう。
 枯草と同化してゐる樣な色で見辛いでありますが、此方は銘板に當る部分が大きく取られて居ります。
 第一號橋。

 と云ふ事は、第二、第三と同世代の橋が在る、若くは在つたのでせうか。
 高欄は柱の上に鐵管を配した意匠であります。
 中間部分には親柱と同樣の物が備つて居ります。

 では右岸側へ移動致します。
 親柱の角が破損してゐると云ふ事は、農耕車兩若くは輕自動車で通らうとして擦つたと云ふ事でありますかね。
 昭和七年二月竣功。

 之はまさかの兩岸對稱表記でせうか。
 此方は可也痛んで居りますが、御蔭で如何造られたかゞ分る樣に成つて居ります。
 第一號橋。

 河川名表記では無く、矢張兩岸對稱表記でありました。
 横から良く見ますと、二徑間の混凝土T字桁でありました。
川面迄迫出した橋臺、古風な橋脚と纖細な主桁等、全てに於て戰前物と分る素敵な橋であります。

 併し高欄の下の方は混凝土板に成つてゐるのでありますが、其處迄土が堆積してゐると云ふ事は、今では管理されてゐ無い、或る意味廢物件の樣な扱ひと云ふ事でせうか。
渡良瀬遊水池及思川、渡良瀬川等の治水の歴史でもある物件でせうから、保存と迄は云ひませんが、大切に管理されてゐて欲しいなと思ひました。

 と云ふ樣な、手荒く良い物が見られて大滿足でありました。

 以上、御附合有難う御坐いました。

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