2679年 1月 8日 探訪
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此方は
【茂木町山内 木之元橋】
依り八反田川を二キロ四百米程下つた處、那珂川との合流點に架る舊栃木縣道三三八號線の橋であります。 現在は那珂川に新那珂川橋が架つた爲、其方で國道一二三號と合流する爲に町道と成つた部分でありまして、ぱつと見には現代的な改修が成されてゐる樣でありますが、其實如何でせうか。 扨、さう云ふ元縣道の橋でありますが、不取敢此方、左岸側から見て行き度いと思ひます。 |
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昭和三十三年三月竣功。 上記の木之元橋依り一年早い竣功でありますが、親柱、銘板の意匠が同一であります事から、木之元橋が此方に倣つた意匠に成つてゐる物と思はれます。 併し、此方は「竣功」で彼方は「竣工」と云ふのが興味深いであります。 |
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両国𣘺。 如何遣つても見辛かつたのでありますが、字體的には斯う云ふ具合に新字體であり、「橋」だけが變字體で「𣘺」でありました。 之は其時代での流行でせうから斯う云ふ物でせう。 伸縮裝置は現代の物に更新されて居りますね。 |
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高欄も現代の物に交換されて居りますが、元々は木之元橋と同一の意匠だつたと見て間違無いと思はれます。 |
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排水桝は同一であります。 では右岸側へ移動致します。 |
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りようごくばし。 未だ小文字の平假名を遣ふと云ふのが餘定着してゐ無い時代、と云ふ事でせうね。 と云ひますか、さう云ふ事をし無く共音讀出來るのが普通だつたと云ふ事でもありますが。 |
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八反田川。 やつと普通に見られる銘板が有りまして嬉しかつたであります。 字體的に木之元橋とは違ひますので、之は其々發注者首長の筆跡起しでせうか。 其にしましても綺麗な筆跡であります。 |
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横から見ました處、うゝむ、之は何でせう、橋臺の水が流れた跡から察しますとT字桁かなと思ふのでありますが、牀版橋的な桁の薄さにも感じます。 でありますが、如何にも混凝土橋と云ふ感じで素敵であります。 |
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して、何氣に横を見ました處、あら、舊橋の橋臺が其儘殘つてゐるではありませんか。 是は期待してゐ無かつただけに手荒く嬉しい發見でありました。 |
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勿論左岸側にも殘つて居りました。 殘念乍川牀に橋脚跡は發見出來ませんでしたが、橋臺が其々見られただけでも良い收穫でありました。 |
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當然の樣に現在の橋依りは狹く、多分大型貨物車一臺が通行する程度の幅員程度だつたらうと推察致しますが、其が木橋だつたのか混凝土橋だつたのかは不明であります。 唯、戰前物件でありましたのは確實では無いでせうか。 まあ、今迄中々來る事が出來無かつた處でありましたが、斯うして來て見れば、實に良い物が見られましたので大滿足でありました。 以上、御附合有難う御坐いました。 |