鹿沼市末廣町 すえひろばし(あんま橋)

2681年 5月 17日 探訪

 此方は 【鹿沼市末廣町 扇橋】 依り水路を卅米程下つた所に架る橋であります。

 大層な裝飾がされてゐる其姿、一見しますと戰前物件の樣な感じも致しますが、其實如何でせうか。

 と云ふ事で此方、左岸側から見て行き度いと思ひます。
 すえひろばし。

 手荒く立派な裝飾の有る親柱でありますが、古いな樣な新しい樣な、何か不思議な感じが致します。
 "すゑひろばし"では無いので、銘板的には新しいでありますね。
其と、洗出仕上も戰前の物とは何と無く風合が一寸違ふ樣な氣が致します。

 と云ひますか、何か之、銘板外されて新しく成つて居りますでせうか。
 すえひろばし。

 左右で同一の銘板とは。
是は間違無く後年に成つてから交換された物で間違無いと思はれます。

 ステンドグラスも何か違和感有りますしね。
 ほら、右下の方に其な感じの補修後が御坐います。
 高欄は金屬の裝飾が附た意匠でありますが、之も後年に成つてからの物の樣な感じであります。

 では右岸側へ移動致します。
 すえひろばし。

 抑々何で斯樣な意匠の親柱に成つたのでせうか。
 ステンドグラス部分を見ますと、内側に印刷物的な幕が入り、表側が硝子かアクリル板でせうか。
で以て、硝子パテでは無くコオキングで周圍を被つてゐる樣に見えますので、近年に施工された物だと思ひます。

 元々は電球か瓦斯燈のみが入つてゐたのでは無いかと拙は推察致しました。
 すえひろばし。

 うむ、まあ、河川名や竣功年、漢字表記の橋名等全て無視して"すえひろばし"にした理由が知り度い處であります。
 横から見ました處、拙の大好きなRCT桁でありました。

 して、見事に親柱から電線が出て居りますので、夜間はステンドグラスと相俟つて綺麗に光つてゐるのでせう。

 扠、竣功年でありますが、橋梁點檢結果では分りませんでしたので航空冩眞を頼りに推察し度のでありますが、昭和卅六年には現在の姿に成つてゐる樣にも見えますので、 桁の形式からしまして多分扇橋と似た時期の竣功かと思はれます。

 其と、色々調べて見た處、多分此方の路線だと思ふのでありますが、"あんま橋"と云ふ點檢結果が御坐いました。
橋長で見ますと多分此方でありますので、平成廿八年頃迄はさう呼ばれてゐ度のだと思ひます。
其で、色々とアレで地區名から取つた現在の橋名にし、同時に色々更新し度のでは無いでせうか。

 まあ、色々と謎は多いでありますが、鹿沼市内を彩る素敵な橋だと思ひ樂しんで見る事が出來ました。

 以上、御附合有難う御坐いました。

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