湯津上村佐良土 箒橋

2677年 2月 21日 探訪

 此方は國道二九四號を北上し、箒川を渡る橋であります。

 地理的に云ひますと、國道二九四號で湯津上村に入つて最初の橋。
箒川が那珂川に合流する直前の橋、と云つた處でせうか。

 して、まあ、ぱつと見には今時の橋なのでありますが、實は昭和六年架橋の歴史的物件であります。
其歴史的故に長壽化計畫等で改修されて現在の姿に成つてゐるのでせうが、今でも竣功當時の面影を見る事が出來るでせうか。

 不取敢此方、右岸側から見て行きます。

 因に、舊橋は此邊からも少し左手、上流側に架けられてゐた樣であります。
 箒橋。

 明かに改修後の親柱には興味は御坐いませんが、之も後五十年もし度ら有難い物に成るのでせう。

 嗚呼、正假名遣ひで「はうきばし」等と混凝土に直に彫られてゐたのを見たかつた、と云ひますか、 以前に通つてゐた時に見てゐた筈でありますのに冩眞に收めてゐ無いのが殘念であります。
 箒川。

 以下ほゞ同文。
 此地覆に殘されてゐる丸い跡は當時の高欄の柱の名殘なのでせうか。

 と云ひますか此方の地覆、塊團状に分れてゐるのでありますね。
 成程、平成二年に改修されてゐるのでありますね。

 と云ひますか、PC牀版に成つてゐるのでありますか。
 横から見ますと、丸で鐵道橋の樣な鈑橋であります。

 さう、今迄見て來た物では此方 【宇都宮市石那田町 田川大橋】 が近いと云へば近いでせうか。

 嗚呼、補剛材と鋲が良い雰圍氣でありまして、如何にも古物件と云ふ感じであります。
 此繼目の部分が何共云へず良いでありますね。
 支承部分。

 近年に成つて取附られた洛橋防止裝置も鋲で留つてゐると云ふのも素敵であります。
 下から覗いて見ました。

 見事に御手本の樣な鋼橋、鈑橋の構造であります。

 其では左岸側へ移動致します。
 箒橋。

 はい。
 最早當り前に箒川でありましたので正面からは撮つて居りません。

 併し成程、斯う云ふ具合に親柱部分は作り替てゐるのでありますね。
 排水桝も、矢張改修時に此方に變更されてゐるのでせうか。
之が當時物の樣にも見え無いでありますし、ねえ。

 扨、ぱつと見には現代的物件に成つて居りますが、實際には戰前、歴史的物件と云ふのは素敵でありました。
之が廿一世紀の現在に改修に成りましたら、多少は當時の雰圍氣を殘したかも知れませんが、まあ、是が當時の最善策だつたのでせうから仕方の無い事であります。

 不取敢、此儘長く殘つてゐて欲しいなと思ふ物件でありました。

 以上、御附合有難う御坐いました。

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