氏家町松山 國道二九三號歩道部分片棧橋

2673年 3月 5日 探訪

 普段何氣無く見てゐる、通つてゐる道路が、實は如何云ふ構造に成つてゐるのか知り度い、と云ふ場所は無いでせうか。
實は拙には此處、氏家町松山の國道二九三號が市ノ堀用水と接してゐる部分の歩道がさうだつたのであります。
若しかして、歩道の下は川なのかなあ、と。

 と云ふ事で遣つて來ました當該箇所。
何時もは態々對岸へ行つて迄見ようとは思ひませんでしたので、斯う云ふ機會ぢや無いと見る事は無いと思ひましたので。

 して、大體豫想はして居りましたが、此の如何にも最初は歩道何て全く考へてゐ無かつたと云はん許の造り、而も此處迄後附感滿載の長い片棧橋と云ふ姿に壓倒されました。
まさか此處迄の構造だとは思つてもゐ無かつたのであります。

 不取敢、部分的に不交換の儘の柵が素敵であります。
 た、單管!?

 一瞬足場用の太い物かと思つて仕舞つたのでありますが、良く見ると違ふ樣であります。
其でも、豫想を遙に越える簡易的な感じの造りに驚きました。
拙はもつと、さう、太さ十サンチ程度は有る樣なH鋼と云ふかIビイムで組むまれてゐるのだらうと思つてゐただけに、一寸、ええ。

 まあ、此處も足場だと云へば足場なので全くアレでせうが、何か「板子一枚下は地獄」とふと思つて仕舞ひまして、何と云ふか、知らぬが佛だつたかなあと感じた次第であります。

 竣功年も氣に成りますしね。
 此處に至る迄の歩道の下の側溝も、實は結構な深さだつたと云ふ事、なのでせうか。

 もつと、U字溝程度の深さだと許思つてゐたものでありますから意外でありました。
 此方は市ノ堀が國道下を横斷する部分であります。

 まあ此方は鋼材が組まれた橋、であります。
構造的に丁度九十度に折れてゐる部分でありますので不思議な感じでありますが、必然的に斯う成りますよね。

 おや、何か鋼材が腐食して穴が開いたのでせうか、水面が見えて居ります。

車道側の桁も見えれば良かつたのでありますが、殘念乍見えませんでした。
 併しまあ、長年の疑問が解けたのは良いのでありますが、一寸怖く成つたのも事實であります。
 此處しか知ら無ければ、至つて平和な儘でありましたし。

 因に竣功年でありますが、如何やら昭和五十一、二年頃の樣であります。
五十年の寫眞では確認出來ませんで、五十二年の寫眞では確認出來ましたから。

 何れにせよ、歩道が在ると云ふ事は有難い事であります。
 と思つてゐたのでありますが、二年振りに此方へ來て見ました處、すつかり綺麗に整備されて居りました。
手荒く安心出來る樣に成つたと云ひますか、懐かしい風景が復一つ無く成つたと云ひますか、まあ之も時代だよなあと納得した次第であります。

 以上、御附合有難う御坐いました。

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