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里道と云ふか私道と云ふか、所謂人道程の幅員の道を少し進みますと現れる橋であります。
何と云ひますか、何と無くの違和感と共に感じますのは、若しかして私設物件かなあと云ふ印象でありますので、具體的な場所を記すのは控へて措きます。
併しまあ、正直、橋脚の數と位置が一寸アレな感じでありますよ。 |
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左岸側の眞正面から見た姿であります。
此方は先程の橋とは違ひ、結構しつかりとした造りの樣に見受けられます。
ぱつと見、別段歪みはほぼ無ささうでありますし。
でも、人道橋なのに欄干の下の方が歪んでゐると云ふのは、一體何が打當つたのでせう。
と云ひますか、何か橋脚が右手、上流側にだけ見えてゐると云ふのが一寸氣に成ります。 |
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左岸側の橋台部分であります。
石積みの上は混凝土で舗装されてゐるのでありますが、橋に対して細められて居りますから、元々と現在とでは違ふ桁が載つてゐると見て良いのだと思ひます。
何か左手方向に寄つてゐますしね。
嗚呼、だから橋脚が一寸アレなのでせうか。 |
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まあ正直、一寸處では無い樣なのでありますが。
一應、二徑間の鋼橋と言つて良いのでせうか。 |
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此方右岸側であります。
嗚呼、矢張りと云ふか當然と云ふか、此方側もずれて橋臺に載つて居りますね。
多分此、元々は木橋だつたのでせうね。
きつと三徑間程の木橋だつたと想像するのでありますが、其が災害で流出したのか老朽化で架換へたのかは不明でありますが、人が通れれば良いと云ふ事で、現在の幅員に成つてゐるのでは無いでせうか。 |
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橋脚であります。
えゝと、何か豫想依りも手荒くアレな均衡の上に桁が載つてゐると云ふ感じであります。
と云ふか之、元々の桁の周圍を後年に成つてから補強してゐるのだらうと云ふのは分ります。
が、其上、何と云ひますか、ねえ。
而も元々木橋だつたであらうと云ふ認識でありましたが、其にしましても橋臺との高さの違ひの辻褄が合は無い感じなのでありますが。 |
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下側を覗き込むと斯う云ふ具合であります。
結構薄い鋼材の組合はせで出來てゐると云ふ感じであります。
唯、何と無く廢物件にも近い香りが感じられると云ひますか、そろそろきちんと手入れし無いと錆びがアレな樣な氣がし無いでも無いのでありますが、大丈夫なのでせうか。
因に竣功年でありますが、全く以て不明であります。
但し、昭和五十年の航空寫眞では、現在の姿と同樣な樣な氣がするし、何と無く昭和四四年の寫眞でもさう云ふ氣がするけれど違ふかなあ、とだけは書いて措かうかなと思ひます。
と云ふ事で可也年季が入つてゐると見て良い物件だらうと思ひます。
以上、御附合有難う御坐いました。 |