南那須町志鳥 名稱不明橋

2679年 6月 11日 探訪

 此方は江川の支流で、山一つ東側の岩川に架る橋であります。
國道二九三號の橋から岩川を五五〇米程南下した處なのでありますが、一寸説明が難しいと云へば難しい處であります。

 扨、ぱつと見何處にでも在る農用道の橋と云ふ感じでありますが、緩く弧を描いてゐる等、結構古風な感じでありますが其實如何でせうか。

 と云ふ事で、此方左岸側から見て行き度いと思ひます。
 親柱も高欄も無く、地覆だけが其等の役割を擔つてゐるのでせう。

 まあ、普通に普通ならアレなので、是で良かつた古き良き時代が思ばれます。
 横から見ました處、牀版橋でありました。

 うむ、但し何か橋臺に違和感を感じます。
若かしますと、元々木橋の物だつた處を嵩上して混凝土牀版橋にし度のでせうか。
 上流側からも確認であります。
えゝ、矢張繼足されて居りますよね。

 して、航空冩眞で確認して見たのでありますが、昭和廿三年の冩眞でも現在の河川同樣に成つて居りますし、古地圖を見ました處、昭和十年以前では河川の位置が違ひますので、 多分昭和十年や紀元節頃には現在の用に河川改修はされてゐると思ひます。

 して、元々は木橋だつたのを橋臺は其儘に混凝土橋に架替し度のだと思ひます。

 あ、横に竣功年が彫られて居りますね。
 竣工1965年5月。

 成程、昭和四十年竣功でありますか。
其にしましては古風な感じと云ひますか、戰前物件的雰圍氣でありましたので、拙も最初は戰前物と思つて仕舞ました。

 まあ、斯う云ふ河川改修後の橋で戰前物の方が先づ無いでせうからアレでありますが、結果或る意味其可能性も無かつた譯では無いと云ふのは、意外と珍しかつたのでは無いでせうか。

 と云ふ點でも、中々に面白い物件が見られて良かつたであります。

 橋名が分ら無い儘でありましたのは殘念でありますがね。呵呵

 以上、御附合有難う御坐いました。

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