黒磯市高林 熊川橋

2678年 7月 24日 探訪

 此方は 【黒磯市上郷屋 太郎橋】 依り四キロ程熊川を上つた處に架る、栃木縣道卅號線の橋であります。

 もつと地元的に分り易く書きますと、關谷から板室方面に進み蛇尾川の橋を渡つてから三キロ程進んだ處、と云ふ感じであります。

 扨、ぱつと見では今時の高欄でありますので新しい橋と云ふ印象でありますが、良く見ますと親柱が如何にも昭和廿年代から四十年頃迄に掛ての意匠でありますし、 何依り歩道橋が別に新設されてゐると云ふ點で、如何考へても實は結構な年代の物と判斷出來た次第であります。
まあ、以前には良く通つて居りましたのに、迂闊にも全く氣附か無かつた次第であります。

 と云ふ事で扨此方、其實如何なのか、此方右岸側から見て行き度いと思ひます。
 熊川橋。

 如何にも昭和廿年代から四十年頃迄に作られたと云ふ感じの代表的な意匠の親柱であります。

 横書、且つ規格的字體の銘板にもモダアンさを感じます。

 あ、内側に工事銘板が附てゐる醉うでありますから、西暦1960年代物件でせうか。
 昭和卅九年十一月竣功でありますね。

 矢張さうでありましたね。
 熊川。

 可也綺麗な状態の親柱で、未だ竣功後間も無くと云つても通用しさうであります。
 排水桝は意外と小振でありました。
 橋臺を見ますと、型枠跡が大きい事から、現代の工法に近かつたのかなと推察致しました。

 高欄もきつと元々は混凝土管を二本使用した意匠だつたであらうと推察致しますが、地覆と一緒に今の姿に改修されてゐる樣うであります。
 横から見ますと、拙の大好きな混凝土T字桁であります。

 此邊、當然の樣に熊川は地表を流れて居りません。
 手荒く立派な橋脚であります。

 何でせう、橋脚の上部の大きさつて一等橋と二等橋等の違ひに因つて變はるのでせうか。

 其と、型枠跡は細く無いので、此年代に成ると現代的に變化して來てゐると云ふ事でありますね。

 其では左岸側へ移動致します。
 熊川橋。

 全ての情報が得られるかと思ひましたが、如何やら左右兩岸で對稱の銘板の樣であります。

 因に、此方の讀みは「クマガハバシ」であります。
 熊川。

 此方も交通量が多い處でありますので、撮影には細心の注意を拂ひました。

 扨、念の爲に舊橋跡も在るのか確認致しましたが分りませんでした。
と云ひますか、何か元々は洗越だつた樣に航空冩眞で確認出來ました。
だからなのか、何か橋の結構手前側から下流側の森に入つて行けさうな感じに成るのであります。
とは云へ、此時期では藪状態でありますのでアレでありますが、跡は無いでせうからまあ良かつたでせう。

 不取敢、やつと此方をじつくり見られて良かつたなと云ふ感想であります。

 以上、御附合有難う御坐いました。

戻る